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2020.8.17

スタートアップにおけるデザインシステムの価値とは?

written by 清水 良介
スタートアップにおけるデザインシステムの価値とは?

最近は、日本の事業会社やスタートアップなどITサービスを開発している方々にも「デザインシステム」という言葉がだいぶ知られるようになってきました。この記事では、スタートアップで自社サービスを作っているプロダクトオーナーやデザイナー、エンジニアに向けて、デザインシステムのメリットや価値についてご紹介していきたいと思います。

プロダクト開発していてこんな課題はありませんか?

スタートアップで自社サービスを作っている方からはこういう課題を良く聞きます。

新規プロダクト開発時によくある課題

  • 早く作りリリースと改善をしたいため、まず動くものを作るのが優先に。UXやUIデザインの品質を高めることは後回しになっている。
  • 機能追加や拡張の際、似たような画面やUIがあっても、毎回個別に実装をしてしまったりして、開発効率が悪い
  • 上記とは逆に、既にある画面やコードを複製して他の画面も作っているためUXが良くない画面や機能ができてしまっている
  • ユーザーのフィードバックを受け、改善することでプロダクトの各部分単位の最適化はできているが、部分的改善内容とプロダクト全体のUXの一貫性を同時に保つことが難しくなっている。また、個別の改善作業に伴い、デザインだけでなく実装コードもバラバラになってきている

どうしても早く動くプロダクトを作り、リリースすることが必要なので、上記のような課題があっても後追いで対応することになるのは、ある程度仕方がないことです。

また、プロダクトがある程度成功すると別の問題も出てきます。例えば……、

プロダクト成長期によくある課題

  • 画面数やシステムの規模が大きくなって、デザインやコードが複雑になり、管理しづらくなっている。
  • 品質を保ちながら、エンハンスすることが難しくなってくる。
  • プロダクトをいくつかのパーツに分けて分担して開発しているが、デザインや実装のルールがなくチームによってバラバラになっている。
  • 複数の派生プロダクトを作っていて、各プロダクト間の一貫性やブランディングも考慮する必要がでてきている。

このように、プロダクト開発を進めていくとサービス実現のための「プロダクトそのもの」だけでなく、開発に伴い必要となる「作る仕組み」や「運用面」にも課題がでてくるため、それらも同時に対処することが大事になってきます。

サービスをより早く作り、改善し、強化していくサイクルを回していくことはビジネスを発展させてくためには重要なことですが、それを支える「仕組み」があってのことになります。

デジタルプロダクトを中心にしたサービスにとって、そのプロダクト開発を、より効率的で高品質かつ持続可能な状態にするにはとても重要だと言えます。

そのような中、今回とりあげている「デザインシステム」を活用することで、これらの多くの課題を解決することができます。

デザインシステムのイメージ画像

デザインシステムを取り入れるメリットとは?

ではその「デザインシステムとは何か?」を簡単に説明すると、デザインシステムとは、アプリケーション開発に必要となるUI部品のデザインや実装コードをライブラリとしてまとめただけでなく、デザインの原則やガイドラインなど、デザインの思想や今後の変更・追加の場合の判断の基準までも体系的に整理したものとなります。

デザインシステムを使いプロダクト開発を行うことで、デザイナーとエンジニア、そしてプロダクトオーナーにも多くのメリットがあります。実際にデザインシステムはGoogleやFacebook、Airbnbなどアメリカのデジタルサービスを中心に大きく発展し、今では世界中の多くの企業やサービスで活用されています。

一般的にデザインシステムを取り入れるメリットとしては主に以下のようなものがあります。

1. 開発(デザインと実装)のスピードアップ

デザインと実装に必要なUIコンポーネントがあらかじめ用意されるので、画面を新しく作成したり既存画面を改修する際に、デザインシステムのUIコンポーネントを再利用してレゴブロックを組み合わせていくような感覚で新しい画面が作れます。そのため、素早く開発を進めることができます。

2. 品質の安定化

使用するUIコンポーネントを一元管理することで、同じような機能の部品が、違うデザインや実装で作られるのを抑えることができます。また、UIコンポーネントの使用方法やサンプルを整理しデザインガイドラインとして整備することで、プロダクトにおける正しい基準が明確にでき、デザインと実装の品質を安定化させることが可能になります。

3. UXに注力した製品開発ができる

それによって、「作る」側面としての細かなデザインや実装に気を使う必要がなくなり、よりユーザにとって大切な「使う」側面にプロダクトオーナーもデザイナーもエンジニアも時間をさけるようになります。

このように、デザインシステムを活用することによってプロダクト開発を支える「仕組み」を強化することができるようになります。

これらはスタートアップの様々なフェーズにおいても、効果があると考えられます。例えば、新規サービスリリースまでの初期開発フェーズでは、デザインシステムにあるデザインと実装コードを使うことで、デザインの一貫性を保ちながら正しく動くコードを素早く作り上げることができます

またリリース後の改善でも、既存のデザイン思想に沿った評価基準によって方向性を保って行くことができます。機能拡張などは既存のUIコンポーネントを再利用することで素早く対応できます。デザイナーとエンジニアはより本質的な、品質を高める作業により多くの時間をさくことができます。

※エンジニアやデザイナーなど個別の職種においてのより詳しいメリットをご紹介した記事もこちらにもありますで、是非ご覧ください。
今時のフロントエンジニアにはデザインシステムが必須である理由

おわりに

この記事では、スタートアップの方々に向けてデザインシステムのメリットについて簡単にご紹介していきました。次の記事では、「スタートアップにおいてデザインシステムを取り入れるには?」といったより実践的で具体的な方法についてご紹介していきたいと思います。 ※近日公開予定

また、私たちFixelでは、これまで多くの企業のデザインシステム構築とその運用をサポートしてきました。そのノウハウを活かして、スタートアップにおいてプロダクト開発を効率的に進めたい。デザインや実装の品質を高めたい。サービスのUXを向上させたいなど、お悩みがありましたらお気軽にご相談ください。お待ちしております!

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